花輪理事長の独り言
今日の読売新聞の朝刊、3面の社説の隣に大きく『国の医師偏在対策の記事』が載っていました。
患者を診察する私の写真、76歳理事長再登板、『医師確保に努めてきたが限界』と紹介されました。
医師偏在対策のポイント(略)
規制
1、診療所が多い地域で新たに開業する医師に医師不足地域で土日の診療にあたることなどを要請
2、公立病院などの院長になる要件に、医師
が少ない地域ての1年以上の勤務経験を課す
支援
都道府県が対策を重点的に進める医師不足地域を定め、働く医師の手当を倍増
私の意見
まったく医師偏在を来した本質が分かっていない、実効性、即効性が無いと思います。
規制2、を見れば歴然。浮世離れしている(笑うしか無い、笑)
ただ、日本の医療の危機を認識し、検討を始めたこと、遅きに失しているが、一歩前進したことは評価です。
インセンティブが必要なことはその通りです。言葉は悪いですが、『飴と鞭』、規制と支援、は必要でしょう。
医師が医師不足地域に行きやすい環境と体制、法令、規則を作ることは大事なことです。
しかし、即効性から言えば、現行の規則の見直し、地域の現状と環境に柔軟に対応する改善こそが、今は必要です。
地方は症例が少なく、都市部の病院に医師は流れると、分かったようなことを言う人もいますが、そんなことはありません。
医師不足地域の病院では、医師一人の扱う患者数は多く、医者あまりの都市部の病院の比ではありません。どんなにか地方の方が勉強になります。
地域では、最新医療がまなべないと言う人がいますが、若手の修練中の医師は、まず医療の基本を学ばなけば、良い臨床医には、絶対になれません。
修練の基本は『守破離』でしょう。
医師にとって、何が魅力なのか、どうすれば、医師自らが地域に行くのか、きめ細かな現状の規則の見直しが必要です。
埼玉県医師育成奨学金制度について言えば、現状で唯一実効性、即効性のある制度ですが、返済免除要件に欠陥があります。
返済免除指定病院は、本来なら、公民の別なく、若手医師にとって魅力的な病院とすべきです。この制度の目的、役割を果たせていまん。
更に、不足診療科の見直し、変更も必須です。
全国的にも、消化器・一般外科は今や絶滅危惧種です。
美容形成外科に偏り過ぎでは、日本の医療は完全に崩壊します。
早朝な秩父の朝焼け、少し不気味?
今や医師の偏在による地域医療の危機は全国的な問題であり、
私は、要望後の2年間の埼玉県や知事の、私どもの要望に対する対応に、不安と疑念を感じざるをえません。
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