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花輪理事長の独り言

『がん死の撲滅 5』花輪理事長の独り言(第22報)

『がん死の撲滅』5
戦略と戦術、考えれば考える程、虚しさが募ります。
昨日今日思い付いたことではありません。私の医者人生で、なんと多くの手遅れの癌患者さんを診て来たかことか!
『早期発見、早期治療』は全国民の知る標語とも言えるのに、現実は全く違います。
自己管理、啓蒙、本当に難しいことですね。
昨年4月以来、可能な限り多くの方達に、講演やメール、様々な集まり、飲み会の席等で、癌の脅威や、がん検診の大切さ、現状の『5がん検診』のお粗末さ、健康のありがたさを訴えてきました。
知事様、首長様達、市町・県会議員様達、県・市の医療行政担当の方達。
医師会の役員と会員、医療関係者、勿論、当院の職員と家族にも『至誠』の気持ちで、お話しして来ました。
半分以上は
『笛吹けど踊らず』『馬耳東風』でしょうか?
特にダメな人種は、『私を含む医者達』です。他人、他職種はともかく、医者はその為のプロ、人の健康・病を治す、あるいは防ぐために生きて行くべき職業人です。
ああ、情け無い、情け無い!
正直、結論をだすのは、早すぎる事は分かっています。根気強く続ける事が必要である事も分かっています。
しかし、今までの経験、日本の政治や行政の体質から、私の願いが叶うには、
歴史的年月か、地球規模の衝撃が必要と思っています。少なくとも、私が生きている内には解決しないでしょう。
当院では、まず私から『普通のがん検診』を始めました。冬の内に職員と家族に広げます。
草の根運動は『根』の続く限りやって行きます。
政治家の選挙の公約に『がん死の撲滅』が競って入り、これが票に繋がるまでになれば、嬉しいことです。
そうなれば、行政も変わるでしょうか?
お役人様達も本当の自分の役割、使命に気付くでしょうか?前例主義、事なかれ主義では、一歩も前に進まないのです。夢、理想はありますか?生き甲斐は何ですか?
私の『言い過ぎ』とお考えの方は、是非ともご意見、ご反論を頂きたいと存じます。
コロナ禍を経験して、私は一つ、大事な事に気づきました。大きな可能性、逆転の発想とも言えます。
私の持論、『コロナ禍は地球規模の戦争あるいは災害です。しかし、新型コロナ感染症は、病気としての怖さは、癌と比べると比較にならない程の軽い病気です。コロナは正に社会的大災害なのです』
以下にその根拠を示します。
2023年1月29日  日本のコロナデータ
感染者累計(約3年間)3243 万4189人
死者累計 (同上)    6万7680人
一方、癌は
2019年に新たに診断されたがんは999,075例(男性566,460例、女性432,607例)
2021年にがんで死亡した人は381,505人(男性222,467人、女性159,038人)
2009~2011年にがんと診断された人の5年相対生存率は男女計で64.1 %(男性62.0 %、女性66.9 %)
※(国立がん研究センター)
コロナと癌、大雑把に死亡率まとめると
コロナ   0.18%=1000人に1.8人
癌      38% =100人に38人
です。
こんなコロナ感染症が、何故地球規模の大災害となり、人々がこれ程、恐れ慄いたのか!!
それは、様々な思惑によるプロパガンダのためであったからに違いないのです。
良い、悪いを言っているのではありません。
多くの人々が萎縮する程の恐怖と関心を持ったことに注目したいのです。
『逆転の発想』
癌に対する啓蒙は極めてむずかしい事です。恐らく、癌は日常に普通にあることなので、インパクトがないのでしょう。
だからこそ、突然ふって湧いたコロナ禍の今こそが癌の怖さを再認識する絶好のチャンスと考えます。地球規模の衝撃を利用しない手はありません。
4日前、宝登山の蝋梅を見て来ました。久しぶりに神社にお参りしました。
熊高の森、私も植樹したことがあります。
秩父神社のライトアップ、寒いけれど、綺麗でした。

『がん死の撲滅 4』花輪理事長の独り言(第21報)

『がん死の撲滅』4
帰りの新幹線の中で戦略を練っています。
温泉、昔、家族でよく泊まった『高半ホテル』ではなかったので、湯の花もなく、懐かしい匂いはなかったですが、バライティーに富んだ、良い温泉でした。
私は小さい頃、ここ湯沢の布場ゲレンデでスキーを習いました。季節民宿旅館『銀線』が私の小学校から高校生の頃の常宿でした。
ここの、世話になったおじさんとおばさんは何十年か前に旅立たれ、私と同年代であった若主人も、癌で逝ってしまいました。
お線香を、と思い旅館の前までゲレンデを歩きましたが、何故かそのままUターンして湯沢駅に帰って来てしまいました。
すみませんでした。
湯沢を出て、新幹線の窓から谷川岳がはっきりと見えました。慌てて、カメラを取り出しましたが、時、既に遅しでした。
10秒くらいで、トンネルに入ってしまいました。
何も戦略を書けないうちに熊谷です。熊谷駅でトイレに寄ったら、なんと秒差で秩父線に間に合わず。そんな訳で、昼食、駅でカレーを食べています。
目的達成のための戦略
1,がん検診受診率の向上
2,検診内容、精度の改善
3,そのための啓蒙
4, 1〜4を誰か、どの様に実行するか
秩父線、揺れが激しく、中々上手く書けません。目が疲れます。
今、私に時間はたっぷりあります。ゆっくりと行きます。
しかし、始めないと、少しでも前に進まないと、永遠に目的地に着きません。
何故か焦ります。
吉田松陰の名言「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし、故に夢なき者に成功なし」
私には荷が重い、疲れますね。

花輪理事長の独り言(第20報)

今、越後湯沢にいます。『国境の長いトンネルを越えると雪国であった』のそこです。新幹線ですので、トンネルは短く、もう川端康成が見た世界、私が幼少の頃見た世界はもうありません。ただ、国境の山々の風景だけは変わっていないはずです。
それと、温泉の肌触り!湯の花。
絞りたて八海山で、丁度良いあんばいになって来ました。そろそろ風呂に入ります。
少し休んで、『がんの撲滅』の戦略に入ります。応援して下さい。

『がん死の撲滅 3』花輪理事長の独り言(第19報)

『がん死の撲滅』3
敵(癌)を知り、次は己れを振り返らなければなりません。
1,健康に注意を払っていますか
2,タバコ、肥満、運動、食事は?
癌も生活習慣病気の一つです
3,健診や人間ドッグを受けていますか?
4,健診結果を生かしていますか?
5,要精密検査を放置していませんか?
6,職場の一般健診や健康診断などは『がん検診』ではない、癌は見つけられない事を知って下さい
7,癌は若い人にもあり得ることを知って下さい。30代でもあるのです
8,日本では、日本人に多い癌に付いて、『5がん検診』として、肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頚がん検診を行なっています
9,しかし、検診の内容は約40年間、ほとんど変わらず、医学・医療の進歩を活かせていません。本当にお粗末です
10, しかも、この検診の受診率は、欧米が70〜80 %であるのに対し、日本は40 %代です。ちなみに、秩父市は日本の中でも最低レベルです。
※ 『5がん検診』内容、精度等の詳細は後日、説明致します。
私は『隗より始めよ』にのっとり、今日自身の、『普通のがん検診』をしました。
結構、面倒で、不安もあったり、多少の勇気もいるものです。
順次、家族〜職員、医療者から皆さんに広げて行きます。
癌との戦いに勝つには、個々の意識、危機感、あるいは、如何に、自身の生き方への関心を持つか?ではないでしょうか。
正直、今私が癌検診をするより、より若い人達がやる方が、どんなにか意味があり、役に立つことか!?
病院の蝋梅、やっと咲き始めました。明日は、長瀞の宝登山に行ってみます。

『がん死の撲滅 2』花輪理事長の独り言(第18報)

『がん死の撲滅』2
癌(敵)を知りましょう。
ヤツの性格は最悪です。
1,初期は、まったく痛くありませんし、かなり進んでも自覚症状がまったくない場合が多いです
2,症状が出た時、多くは手遅れです
3,つまり、本人には、まったく気付かれずに進行します。本当に嫌なヤツです
4,癌の広がり方は、周囲や(浸潤)、肝・肺・リンパ節などに仲間を作ったり(転移)、癌細胞をばら撒いたり(播種)して進行して行きます
5,癌の種類や年齢により進行の速さには差はありますが
6,いずれの癌も最期は悲劇的です
7,見つけ易い癌、見つけ難い癌があります
8,原因が分かった癌もあります
9,予防できるようになった癌もあります
『癌は痛く、苦しく、助からないもの』
の概念は捨てて下さい。
癌は初期は全く痛くも痒くもないのです。
『症状の無いうち、早く見つければ、癌は治ります』

『がん死の撲滅』花輪理事長の独り言(第17報)

『がん死の撲滅』
どうすればいいのか?
がんとの戦争ですので、『敵を知り己れを知れば 百戦危うからず(孫子)』が的を得ていると思います。
今回は、まず、現状での戦果(戦禍)を知ってもらいたいと思います。
1,日本人の死因のトップは癌
2,一生の内二人に一人は癌に罹患します
3,男性の四人に一人、女性の六人に一人
4,つまり、約五人に一人は癌で死にます
5,女性の死因のトップは大腸癌
6,男性の死因のトップは肺癌
ちなみに、日本の新型コロナ感染者の3年間の累計死者は6万4000人弱(2023 年1月17日現在)
日本人の一年間の癌死者数は概ね37万3000人(2018年・国立がんセンター)
癌との戦い、どう見ても負け戦ですね。
『早く見つけさえすれば、癌ではまず死なないのに!』

花輪理事長の独り言(第16報)

少し遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
私も暮れから正月に、人並みにコロナ感染しました。人それぞれの症状がある様ですが、私の場合は、極めて軽症でした。
発熱はまったくなく、普通なら咽頭炎の診断が妥当です。乾燥で、喉をやられることは、私には、毎年のことてす。
しかし、暮れの一時期、当院の10床の感染病床は満床となり、一般病床にも感染者を収容せざるを得ない状況となり、『試し』の意味もあり、検査をしてみました。
結果、あくまで私見ですが、『コロナ、恐るるに足らず』です。
多くの入院感染患者さんや職員に感染予防のために検査をしましたが、全く症状のない、陽性者もあり、総じて軽症でした。
勿論、最近でも、感染者でお亡くなりになった方も複数おりますが、超高齢者か末期癌など、すぐに命に関わる原疾患を患っている患者さんが殆どです。

一方で、感染者は報道されている数の何倍、再感染を含めれば、何十倍になったいるのか?全くわかりませんが、すでに国民の多くが、既感染者であることは、想像に固くありません。
報道では、『コロナの死者が過去最高となった』などと言っていますが、私は、500人・600人の死者が多いとは思いません。
このうち、コロナ感染そのものが死因となった方は何人なのでしょうか?
亡くなった方達の年代は?
感染予防のため、注意を喚起することは当然ですが、可能な限り、正確で詳細な情報を国民に伝えるべきです。

この3年間の国のコロナ対策、よくやったと言うべきかも知れませんが、一方で、『情けない国』と思えたことも多々ありました。
方針、一貫性、指導力、説得力、ワクチン・治療薬開発、専門家と称する人達の、当たり障りのない発言。
日本独自のデータは取ったのでしょうか?
ワクチンはどの程度、何に効果があるのか?
医学的、科学的、統計的な研究はやって来たのか、やっているのか?
科学者としての医学者は日本にどのくらいいるのか?、研究者・研究機関はどのくらいあるのか?
私には見えません。

私どもには、現場の医療者として、少しの実体験から得た、 感想の様なものはあります。
ワクチンは重症化を防ぐは、そうだろと思っています。感染予防はなんとも言えませんね。
国としての研究と確固たる指針を期待したいと思います。
それでも、ロシアや中国などより良いのか?少なくとも、『決定』の速さや実行力に関しては、負けですね。
民主主義国家の良くも、ダメなところでしょうか。

さて、私の今後の仕事、次に進もうと思います。
昨年の『埼玉県医師育成奨学金免除指定病院の変更』『公民の差別の是正』については、私は、社会の常識と考えています。当たり前の事と思っています。
地域医療にとって、医師の偏在は重要な課題ですが、この制度の問題は、その中のほんの一部に過ぎません。
私にとって重要なことは、現場の意見が議会制民主主義のこの日本で、ルールにのっとり、行政に届き、反映されるか?であります。
期待して見守って行こうと思います。

『進行がんの撲滅』改めて
『がん死の撲滅』に取り組んで行こうと思っています。
何から始めるか?昨年来、いや、医者をやっている間中、考えて来ましたが、一応の結論に至りました。
『隗より始めよ』で行きます。

先ず、自分のがん検診から始め、次に、家族と職員。並行して、医師会の先生達に日本人のがんの実態と、現状のお粗末な『5がん検診』について、お話しして行こうと思います。
医師と言っても、専門科により、専門臓器以外のがんを診ることはほとんどないと思います。
勿論、昨年行った様に、行政や議員様方への訴えも必要と考えています。

秩父発、埼玉県から全国へ。
『早く見つければ、がんでは死なない』が行き渡れば、イイなー、と思います。
静岡県の家康を祀る久能山東照宮、タイムリーにも参拝して来ました。
昨年4月に東海道を歩いた時は、パスしましたが、今回は上りました。
金比羅さんに負けない位の長い階段、穏やかな駿河湾が、眼下に見え素晴らしい景色でした。
車で辿る東海道も良いですね。東名由比のパーキングからの富士山、中々でした。
桶狭間の古戦場はやはりパスしましたので、いつかは、車か、船で行ってみたいと思います。


花輪理事長の独り言(第15報)

今年、3月に医者としての仕事を辞めてからの今日までの9ヵ月、初めての『自由時間』に戸惑いながら様々な思いに囚われながら過ごしてきました。ルーティーンから解放され、患者さんの容態に自分の感情の100%が左右されて来た現実から解き放たれ、自ら望んだ環境を手に入れました。東海道を歩き、努めてコロナに挑戦し、かつ無視し、クルージングも釣りも、旅行も、以前より何故か、義務の様にやって来たかも知れません。
しかし、まだ手術をやらない自分を認められないでいます。何故、早く見つけさえすれば、ほとんど死なないはずの癌で、こんなにも多くの人が死ぬのか、何でコロナなんぞに人の心は萎えるのか。なぜ自分にウクライナに救急外科医として行く勇気がないのか?
75歳にもなって、自分も世間も見えません。
新鮮ではありましたが、何故か割り切れない一年でした。
多くの方達と知り合い、お世話になり助けられた一年でもありました。
ありがとうございました。
『進行がんの撲滅』来年は『がん死の撲滅』にタイトルを変更し、頑張ってみたいと思っています。

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プロフィール
秩父病院理事長 花輪 峰夫

秩父病院理事長 花輪 峰夫

人と人との触れ合い医療を実践し、患者さんから信頼され、スタッフが気概を持って、地域に貢献できる病院を目指します。

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