花輪理事長の独り言
『地域医療を担う医師を地域で育成したい』現在の私の夢です。私の医師人生の最終目標にしようと思っています。振り返ってみますと、幸いにも、当院は結果として地域医療を担う医師を育てて来ています。常勤医として当院に勤務した6名の先生方が、地域医療の実践を習得した後、新規に開業、あるいは医院を継承し、現在は秩父地域医療の中心的役割を担って頂いています。また、この二十数年来、埼玉医科大学等から常勤医20名、非常勤を合わせると40名を超える若い先生方が当院に派遣されており、生の地域医療を研鑽しつつ、当地の医療に貢献して頂いています。
最近では、新医師臨床研修制度の発足以来、埼玉医科大学、日本医科大学系列の計5病院より、すでに40名を超す初期研修医が当院にて地域医療の研修を行っています。実は、彼らとの触れ合いを通じて、私自身、多くの事を学び、活性化され、改めて指導する喜び、冒頭の「夢」を再認識した訳です。
とはいえ、夢を実現するためには、若い医師達に当院に来てもらわなくては始まりません。どうしたら彼らに来てもらえるか、真剣に考えています。当院で研修した初期研修医たちに「今後、何を根拠に研修病院を選びますか」と尋ねました。以下がその答えです。
○指導医がいること ○学会専門医の受験資格が取れる事 ○症例数が多いこと等、自身のキャリアアップへの要望が主体であり、○環境・余暇・余裕 ○給与 等でありました。
これらを踏まえ、若い医師達に選ばれる病院を目指し、昨年末よりは、日本外科学会、日本消化器外科学会、日本消化器内視鏡学会、日本消化器病学会の各専門医取得を視野に入れた、後期研修医の募集も始めました。現在、日本プライマリ・ケア連合学会の総合医(家庭医)の研修プログラムを準備中であります。
今年4月より、内科に日本医科大学名誉教授の芝﨑保先生、外科に多くの学会の専門医・指導医の資格を持つ大野哲郎先生が着任し、指導体制はさらに充実しました。
私の医師人生もそろそろリレーのバトンタッチゾーンに入り、必然的に後継者を育て、病院としても個人としても、次のランナーにバトンを渡さなければなりません。今後5年から10年間をその期間と据え、全力で地域医療を担う専門医、総合医を育成して行きたいと考えています。
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