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花輪理事長の独り言

八丈島クルージング

今年の夏休みは八丈島に行った。沖縄から帰って来てより、この4年間はほとんど、西伊豆松崎の往復のみで、長いクルージングはやっていなかった。そんな訳で、昨年よりそろそろ遠くへ、また、小笠原にでも行きたいと思っていた。しかし、喜望峰Ⅲでは沖縄の行き帰りでもナイトクルージングと荒れた海の経験はなく、手始めに八丈島としたのである。八丈とした理由は他にもある。大きな回遊魚(カンパチ、ヒラマサ、マグロ)釣りたかったこと、八丈病院は当院と同様に日本医科大学の初期研修医の地域医療研修施設となっており、後輩たちが研修していること、そして何より、八丈病院の放射線技師長が当院の山中事務長と技師学校の同級生であり、色々と便宜を図って頂いたことである。

台風12号が行き過ぎたのを待って7月28日清水を出航、松崎で買い出し、仲間をのせ、午後出発、最初は風向きも良く、ほとんど帆走で7から9ノットで快走。しかし、石廊崎をかわす頃は、大きなうねりが残っており、風も登りいっぱい。さすがに久しぶりに味わう外洋の波は大きい。時々、スプレーをあびる。

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久々のナイトクルーズ、夜に備えて、ジブ、メインとも3ポイントリーフとしワッチ組んだ。  20180818190241.JPG   20180818190408.jpg

神子元島の灯台の灯を左後方に見る頃より、一見早そうに感じるが、GPSチャートではなかなか進まない。ワッチ交代の20時頃は、4ノット、実際、三宅島を横に見た後、御蔵島まで遅々として進まず、黒潮の真っただ中、逆潮に捕まったのである。急ぐ旅ではないので我慢して進む。船首のオーナーズルームのピッチングは半端ではない。ドーンと言う音とともに船体が波に打ち付けられる。船内でトイレに行くにも3点確保で動く。ワッチ交代し、夜明けにトローリング。いきなり良い型のカツオが釣れる。

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夜が明けて、黒潮を抜けたころより、快走、波も収まる。約20時間弱の航海で神湊港に到着。昼飯はカツオの刺身ともろもろ。

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三十数年前、33フィートの喜望峰1世で小笠原に行った。この時、八丈島には全員が船酔いでダウン、避難のような形で今回とは逆側の港、八重根港に逃げ込んだのであるが、それと比べれば、全く楽であった。やはり46フィートは違う、この船ならどこにでも行けるだろう。

翌日は釣り船をチャーターしカンパチ釣り、20キロの大物が釣れる。大きさ以外は全く感動の無い、釣りと言うより漁であった。魚は松崎に送り、松崎マリーナの濱田氏にさばいてもらい、刺身、煮物などなど、調理が大変だったと感謝、味は意外とさっぱり、癖がない。

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その次の日は八丈富士登山と夜は八丈病院の技師長とスタッフ、日本医科大学の研修医を招待して船でパーティー。飲みすぎて写真を撮ることを忘れる。

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八丈島滞在中に2回『見晴らしの湯』に行く。温泉にはうるさい私だが、今までの中で景色の良さから言って、5本の指に入る素晴らしい温泉であった。夕方は大海原の上の空間に、金星、木星、さらに地球に最接近した赤い火星を一度に見渡せることが出来た。夜の星の多さ、

天の川も久しぶりに見た。八丈富士の景観も空気の涼しさも爽快であった。次の台風準備のため、三宅島は割愛、帰航は黒潮に乗り、ほとんどセーリングで行きと比べ5時間くらい早く松崎に付いた。清水には、地球号と海上自衛隊の空母(護衛艦と呼んでいるが、どう見ても空母)がいた。今回のクルージングの経過は『花仁塾LINE』で実況中継した。

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プロフィール
秩父病院理事長 花輪 峰夫

秩父病院理事長 花輪 峰夫

人と人との触れ合い医療を実践し、患者さんから信頼され、スタッフが気概を持って、地域に貢献できる病院を目指します。

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