花輪理事長の独り言
第32回埼玉県外科集団会
平成26年11月29日
埼玉県県民健康センターで開催された第32回埼玉県外科集団会に田口亮先生(外科・毎週金曜日外来担当)、猿田高志先生(研修医・埼玉医科大学国際医療センター・当院での研修期間 平成26年8月1日~平成26年9月30日・平成26年12月1日~平成27年1月3日)が発表いたしました。
右)田口亮先生(外科・毎週金曜日外来担当)
左)猿田高志先生(研修医・埼玉医科大学国際医療センター・当院での研修期間 平成26年8月1日~平成26年9月30日・平成26年12月1日~平成27年1月3日)
田口先生は秩父出身で、埼玉医科大学国際医療センター胸部外科所属、現在同大学病院の消化器一般外科にて後期研修中でありますが、当院の非常勤医師でもあります。
演題は「肺小細胞癌の胆嚢管転移により胆嚢炎を呈した1手術例」
大変貴重な症例との評価でした。
猿田先生は同医療センターの初期研修医で、当院にて3か月間の地域医療研修中です。
演題は「胃噴門側背切除後残胃癌に対する胃全摘術の食道空腸吻合にDST-金属ワイヤー法が有用であった1例」
彼は本学会で唯一の初期研修医の発表であり、しかも最初のセクションの1番目の発表にもかかわらず、大変落ち着いた立派な発表でした。フロアーからの質問はありませんでしたが、座長の三吉博先生より、
「アンビルの挿入にさらなる工夫ができないか、腹腔鏡んい利用できないか、さらなる工夫を。埼玉県発の新しい手技であり、ますます磨いた下さい。」
とのご指摘をいただきました。彼はこれらに的確に答え、私の助けは必要ありませんでした。
『DST-金属ワイヤー法』は10年前に私が考案し、現在に至るまで29例施行していますが、食道吻合に難渋する症例にこそ威力を発揮する安全確実な手技で、縫合不全は1例もありません。私は結構気に入っています。腹腔鏡への応用は以前より検討していますが、今のところ経口アンビル以上に良い方策は考え付かない状況です。
二人の慰労を兼ねて、浦和の老舗のうなぎ屋さんで、今では希少となってしまった天然うな重を食べ、無事学会終了となりました。
平成26年11月30日
初冬 霧の秩父盆地