花輪理事長の独り言
埼玉県医師育成奨学金制度の見直しを求めて
すでに、2年を過ぎてしまいましたが、私が代表を務めていた『埼玉県の地域医療を守る会』から、賛同医療機関の同意書を添付し、埼玉県知事、議長への要望、未だ回答はいただいておりません。
要望は『埼玉県医師育成奨学金の返済免除要件の変更』です。
奨学金対象者は埼玉県内の医師不足地域の公的公立病院で一定期間(多くは初期研修期間の2年を除いて7年)を勤務すること(義務年限)が免除要件ですが、民間病院での勤務は対象外です。
このため、この奨学金制度は、『医師不足地域に医師を派遣し、地域医療を守る』と言う本来の目的を充分に果たせていないと、私は考えています。
私どもは、『修練中の医師にとって魅力的であり、義務年限後も長く地域に留まり地域医療を支えてくれるであろう条件』を提示し、これを満たせば、『民間病院の勤務でも奨学金の返済免除』となることを要望しています。
秩父郡市1市4町の首長、埼玉県医師会からの同様の趣旨の要望も同様に回答はまだです。
更に、医師不足地域への医師派遣を条件に、誘致予定であった順天堂大学病院の開院も白紙となりました。
今や医師の偏在による地域医療の危機は全国的な問題であり、
先日、国はやっと検討会を開きました。
遅きに失した感はありますが、一歩踏み出したことは確かです。
私は、要望後の2年間の埼玉県や知事の、私どもの要望に対する対応に、不安と疑念を感じざるをえません。
私どもの要望は、地域医療の崩壊を防ぐための、今できる最も有効な対策の一つであると、私の53年間の医師人生をかけて訴えさせていただきます。
大野知事様の政治家としての良識と、人としての正義を信じております。
更新時間 : 2024年12月20日