秩父病院の研修生活
地域研修の研修先を選択するにあたって、私は大変でも勉強になるところが良いと思い秩父病院を選択しました。先輩からも地域の中核病院として2次救急を担っているから当直とか大変だけれど、内視鏡、手術、外来、手技等々も積極的にやらせていただけるという話を聞き、外科志望の私にはうってつけの病院だと思いました。
私の秩父病院での日々は、午前に上部消化管内視鏡、午後は手術をメインに日々を過ごしていました。
研修医が一人なので病棟、外来から電話が来れば飛んでいき病院の中をぐるぐる回るような日もありました。
私は外科志望だったので、手術に積極的に入れていただきました。院長先生をはじめ、外科の先生方から手術中に局所解剖や手術の流れだけでなく、器具の使い方、助手の心構え、注意すべきこと等々を熱心に教えていただきました。外科志望ということで、手術症例も早い時期からたくさん当てていただき、鼠径へルニア3件と腹腔鏡下胆のう摘出術1件を術者として経験しました。
先生方に丁寧に教えていただき何とか4件とも完遂できました。大学では味わえないことで、私にとっては研修医生活で1番の思い出です。大変貴重な経験を味わうことができました。
私のときは研修医が1人だったので、夜間休日の当番当直の日はすべてはいらなければいけないため、少々キツイときもありましたが、
その日は秩父の救急を一手に引き受けているという緊張感のもと上級医の先生と2人で救急車、ウオークインの患者をさばいていくのはとても勉強になりました。
当番日は外科の先生と一緒の当直ですが、腹痛や頭痛だろうが、風邪、心筋梗塞、脳梗塞だろうが夜間は何でも診なければいけないので大学のように専門外などで診られませんというわけにはいきません。
こういった救急での診療は専門性の強い大学病院では経験できないことであり、私もこんな医師になりたいと強く思いました。
秩父病院での研修は仕事だけではありません。食事3食用意されているのはとても助かりました。
食事の心配をすることはないですし、なによりとても美味しかったです。この食事が患者さん食べている病院食とは思えないぐらい美味しいです。
宿舎や車の用意まであり、仕事に専念できるため初めて大学を離れての研修でしたが、特に困ることなく研修生活を送ることができました。
夜の飲み会にもたくさん連れていっていただきました。
当直が多く、夜の飲み会はほかの月よりも少なめだったようですが連日つれていってくださり、とても楽しい時間を過ごしました。
時には熱く外科医とは何たるか、外科医としての心構えを熱く語ってくださるときもあり、飲み会ですらとても勉強になったのが良い思い出です。
1か月という短い期間でしたがとても充実した日々を過ごすことができました。この経験を生かして立派な外科医を目指そうと思います。1か月間ありがとうございました。