初期研修医

2015年10月1日~10月31日

秩父病院地域医療研修感想

 1ヵ月間の秩父病院での地域研修ではたくさんの事を学ばせて頂きましたが、最も感じたことは院長をはじめ、働いている先生方が「何でもできる」医師であることです。 ここでの研修を経験するまではそれぞれの疾患を専門の科が担当する大学病院の医療を見てきました。 しかし、秩父病院では専門に関わらず診療に当たり、さらにその技術が今まで自分が見てきた大学病院での技術とほとんど変わらないことを目の当たりにしました。 例えば、手術などでは麻酔科医がいなくとも外科の先生方が麻酔をかけたり、小児科がいなくとも小児の診察、処置を行ったり、手術や手技などの内容では腹腔鏡下の手術や動脈塞栓術、 動注療法なども大学病院と同じようにやっていたりと、自分が想像していた地域医療よりも幅広く、高い水準で医療ができる環境が整っていることを知り感動しました。

 また、院長から救急医療において専門医がいないことを理由に診療を断ることはその行為自体が無責任であり、許されないことであるとのお言葉を頂き、医師としての自覚を再確認させられました。 眼科医を目指す身として、専門の知識の大前提として医師として持っていなければならない知識、技術、自覚と責任感を磨いていかなければならないと感じました。 実際の救急当番の現場では軽症から重症まであらゆる病態の患者さんが搬送され、初期対応で診断を進めていく過程では研修病院よりも自分に任されることが多く自分の知識の少なさを自覚することもありました。 しかし、秩父市の救急を担っているという責任感を感じながら救急対応にあたることで、どんな患者さんでも診断、治療しなければならないと思うことができ今まで最終的な診断は専門医に委ねるとどこかで甘えた考えを持っていた自分を省みることができました。

 そして何より、医療のことだけではなく秩父病院のスタッフの方々はみなさん本当に親切で、1カ月間楽しく過ごすことができました。 病棟では困っているとすぐに声をかけて頂き、何をやるにもすぐに手伝ってくれる看護師さんには本当に助けられました。 外来の看護師さん、事務さんも慣れない自分にカルテの使い方を教えてくださったり、当直中には差し入れを下さったり、お勧めの観光地を教えて下さったりと本当にうれしかったです。 事務の方々には寮の件などでとても気にかけて下さり、おかげさまで1ヵ月間快適に過ごすことができ感謝しています。 また、先生方には何度も飲み会に誘っていただき、秩父のおいしい食べ物、お酒をいただきながら、楽しい時間を過ごすことができました。 秩父には今まで縁も所縁もなかったのですが、秩父が好きになりました!!本当にありがとうございました!!