初期研修医

2015年7月1日~7月31日

秩父病院での地域医療研修を終えて

私は埼玉医科大学総合医療センターの地域研修先を、数ある選択肢の中から秩父病院での研修を決めました。 秩父病院で研修しようと思った理由は、先輩から何か情報があったわけではなく完全なるフィーリングでした。 地域研修を決定する際に各病院から先生方が病院説明に来て下さるのですが、その時の説明を聞いてこの病院で研修させて頂けたら絶対有意義な時間が過ごせるという何の根拠もないけどなんとなくそんな気がする自分の気持ちに素直に従ってみました。 その結果は、まさに直感通りで1ヶ月間有意義な研修を送れることができました。自分の後輩に自信を持って秩父病院での研修を勧められます。その理由を以下の4つにまとめてみました。

1.秩父病院のスタッフが優しい
あまり詳しくない土地に1ヶ月研修するので最初は不安でいっばいでしたが、秩父病院のスタッフは事務さん、看護師さん、食堂の方、掃除の方、警備員さんと皆さんがとても親切です。 わからない事はやさしく教えて下さるので安心して1ヶ月終えることができました。

2.幅広い医療を行う事が出来る
秩父病院は院長先生が外科ということもあって、主に手術に参加します。 しかし、外科だけではなく内科の先生もいらしゃって、病棟管理で内科の症例を勉強したかったら一緒に診させてもらうこともできます。 地域の病院なので重傷な症例は大学病院に転院搬送するのですがそこに同乗していく事も何度かありました。 搬送中に患者さんが arrest になった事もありました。 心臓マッサージを行い無事大学病院に送り届けることができましたが、救命士さんにも助けられたことも多く、今まで救命士さんに対しては何も思っていなかったのですが今後大学病院に搬送してくれた救命士さんにもちゃんと紳士に対応しようと思わせる出来事でした。 また、外来、内視鏡、病棟管理、人間ドック、エコー、当直は小児の症例も数多く来院するので、初めての事も多いですがその都度壁に当たり1ヶ月後、少し成長した自分になったなと思えるようになれました。 大学病院とは違って限られた資源の中でいかにやっていかなくてはいけないのかも考えさせられました。

3.頼れる先生方が多い
秩父病院の先生方は研修医に対してもとてもフランクでいつも楽しく仕事をさせていただいてました。 何か困ったことがあってもちゃんと相談にのってくださります。 先生方は仕事とそうじやない時のメリハリがしっかりしていてダラダラ仕事せず、決められた時間に仕事を終わらせ仕事が終わったらよく飲みに連れて行っていただきました。 先生方は飲みが終わるのがどれだけ遅くなっても次の日の朝は7時に来て病棟回診を行ってます。 それを自慢するわけではなくごく当たり前の事としてやってる先生方は本当に尊敬できました。
そういう先生方の背中を見ながら1ヶ月過ごすことができて良かったです。

4.自然がいっぱい・おいしいものがいっぱい・楽しい事がいっぱい・刺激がいっぱい
秩父病院の院長は医療だけでなく色んなことに多彩で、私がまわっている時期はあゆ釣りの時期で、朝6時くらいの仕事前に院長の釣りに参加させて頂いたり、先生の家でBBQをしたり、外科医会という秩父の先生方が集まる会に参加させて頂いたり、秩父の他の病院で研修している他の大学病院の研修医達との交流もあったりなどなど、楽しい事もいっぱいあって1ヶ月しかいなかったのに3ヶ月くらいいたような気分でした。
秩父病院では私の期待以上の研修ができたと思うし、そういう環境を提供して下さった秩父病院の皆様には心から感謝しています。 ただでさえ医者が少ないと言われている埼玉県で、秩父のように広い範囲を少ない医療資源で支えている秩父病院の方々は本当にすごいと思いました。 まだ自分の将来の方向性は決まっていないですが機会があったらまた宜しくお願いします。